手術を上手くする当院の取り組み
インプラント手術にもっとも大切なことは
手術の理論をしっかり理解している歯科医師がいることです
インプラントを成功させるために必要なことは、技術云々よりも理論への理解力です。もちろん手先の器用さも手術の出来に関わりますが、それよりも大切なのは、手術の理論をしっかりと理解することです。そのためには、手術が好きであること、手術に対してどのくらい熱心になれるかということがキーポイントです。
切開線の入れ方へのこだわり
患者様が快適に術後をお過ごしいただくためにも、歯ぐきの切り方はとても重要です。もし適切ではない切開をしてしまうと、傷口が治りにくかったり、知覚過敏を引き起こしてしまう可能性が高いからです。
切開の際は、切り口がポイントです。歯の隅角部から切り目を入れ、骨のてっぺんに向かって切り進み、骨の表面に沿って深く切り取っていきます。
使うメスは先の尖ったタイプではなく、湾曲したタイプを使うと刃全体を使って切ることができるため、切り残しを防げます。
歯ぐきをはがすテクニック
インプラントでは、歯ぐきを骨からはがすという工程があります。はがし方が雑だと、傷口が治るのが遅くなるばかりでなく、痛みや腫れの原因になってしまいます。患者様に大きな負担をかけないためにも、歯ぐきのはがし方には高度な技術が求められます。
骨を削る位置と方向
適切に骨を削るためにはインプラントの力学的な理解が必要です。後々被せ物を入れることを視野に入れて正確に削らなければなりません。最初に削る位置は極めて重要。ここでずれてしまうと、噛んだときに変に負担がかかってしまい、インプラントの寿命を縮めてしまいます。
また、適切な長さのインプラントを入れるために削る方向も重要なポイントです。適切な知識がないと神経や血管を傷つけてしまう恐れもあるので気を付けなければなりません。
さらに、骨が削っている最中に熱を持ってしまわないように、注意を払うことが必要です。骨は熱に大変弱く、47℃/1分間以上で細胞が壊死してしまいます。それを防ぐために、骨を削っている最中には適切な回転と注水が重要になります。当院では医師や介助スタッフを訓練し、適切な処置を行っています。
適切に埋め込む
インプラントを埋め込む方向やスピードも重要です。穴を正確に空けても、肝心のインプラントがしっかりとはまらなければ台無しです。正確な方向にインプラントを挿入するには技術が必要で、特に奥歯は経験がものを言います。
また、埋め込むスピードにも細心の注意を払わなければなりません。あまり回転数を上げて埋め込むと熱が発生してします。骨は40度以上なると細胞が壊死してしまうので、1秒で90度回転するように、適切なスピードを習得することが必要です。
縫い方
実は一番大切だと言っても過言ではないのは、縫い方です。不適切な縫い方は、感染症の原因になったり、傷口の治りを遅くしてしまいます。当院では単純縫合とマットレス縫合を組みあわせるなど、安全で確実な縫合を習得しています。
インプラントのみならず、親知らずの抜糸、歯周病の外科的な手術、再生療法などの充分な経験やトレーニングを積んでいるからこそ、インプラントの治療にも大きく反映することが出来ています。