ブリッジとインプラントの比較
歯を失ってしまったとき、「ブリッジ」という治療の選択肢もあります。ブリッジとは歯のないところにダミー(歯)を作り、両隣の自分の歯で支えて橋渡しするというものです。歯を削って型取りをし、歯科技工士さんが被せ物を作るというシンプルな治療法です。ブリッジのメリット・デメリットについてお伝えします。
ブリッジのメリット
治療が早い
ブリッジの場合、歯のないところにダミー(歯)を作り、両隣の自分の歯で支えて橋渡しするというものですので、インプラントと比較して、治療が早いという点が挙げられます。
デメリット
両隣の歯を削らなければいけない
ブリッジを装着するためには、歯のないところの両隣の歯(健康な自分の歯)を削らなければなりません。ブリッジを適切に入れるためには、両隣の歯を平行に削らなければならず、通常の治療よりも削る量は多くなります。もともと生えている方向が曲がっていたりすると削る量はさらに多くなり、エナメル質はほとんどなくなってしまいます。また、その両隣の歯に対する負担はかなり大きく、ブリッジの支えになる歯は平均8年でダメになるというデータもあります。ブリッジを選択することにより、今健康な歯もいずれ失ってしまう恐れがあるのです。
削って痛みが出た場合に、神経を取る場合もある
削っている時に痛みがでることもあります。もし痛みが出てしまった場合は神経を取るケースもあります。神経のある歯を削った場合、痛みが出るのは20本に1本程度で、意外と確率が高いことが伺えます。もし神経を取ってしまうと、虫歯になっても痛みがないので気付きにくいです。そのため、将来抜歯しなければならないケースも大いにあります。
歯の神経には血流があり、それを取ることにより感染しやすくなってしまいます。
また、ブリッジのダミーの部分は歯(根)がありませんので、歯ぐきがどんどん痩せていきます。そのため、次第に隙間ができ、食べ物が挟まりやすくなってしまいます。ブリッジを装着している方は歯ブラシだけでなく歯間ブラシや特殊なフロスでの清掃が必須となります。
インプラントとブリッジの違い
インプラントなら、ブリッジのデメリットを大きくカバーできます。
一番大きいのは、健康な自分の歯を削らなくても良いという点。歯ぐきが痩せることも防げます。しかも、ブリッジよりもしっかりと強い力で噛むことができるようになります。
ブリッジはインプラントと比べて費用が安く、治療日数が多いですが、実際回数はほとんど変わりません。インプラントは手術が必要という点を気にされる方も多いですが、歯を抜くこととあまり変わらない負担で受けられる手術なので、それほど心配することはないのです。