審美インプラント

インプラントを選ぶ理由として、「自然な噛み心地」の他に、「見た目が自然」というような高い審美性を挙げる人が多いのではないでしょうか。しかし、インプラントというのは、ただ歯茎に埋めるだけで患者さんにとって満足のいく見た目になるとは限りません。見た目が自然なインプラントを実現するには、実は様々な高度なテクニックが必要となってくるため、インプラントを行う歯科医師選びが、最も大切であると言えます。

審美インプラントとは?

審美インプラントは、インプラントを埋め込むことで機能の回復を図るのはもちろんのこと、自然で透明感のあるセラミックを入れたり、調和のとれた歯茎のラインを実現することで、自然で美しい口元を演出するようなインプラントのことを言います。審美インプラントを行うことで、どこにインプラントが入っているのかわからない、自分の歯と区別がつかないような治療が可能となります。

●インプラントは埋め込むだけでキレイになるわけではない

インプラントを入れるからには、自然で美しい見た目に仕上げたい、と願うのは当たり前のことですし、インプラントのキャッチコピーなどでよく目にする、「インプラントは見た目が美しい」というようなものの影響から、「インプラントは埋め込むだけで見た目が美しくなって当然」だと考えている人もいるかもしれません。ですが、実際にインプラントを審美的に仕上げる為には様々なテクニックを駆使しなければなりません。

そもそも一度歯を失ったところというのは、だいたい骨や歯茎が痩せているため、そのまま埋め込んでも、 見た目に問題が出てしまうものです。つまり、歯を失ったところは、実は歯だけではなく、その周りの骨や歯茎も失われてしまっているのです。インプラントは骨に埋め込むという性質上、骨や歯茎の状態が審美性にそのまま反映されてしまいます。

●審美インプラントは歯医者選びが大事

このような理由から、実は、技工士さんの腕によって審美性が決まることの多いブリッジや入れ歯に比べて、自然に見せるために骨や歯茎の形態まで整える必要のあるインプラントは、審美性を回復する上でとても難しいと言える治療です。そのため、審美インプラントを行う場合は特に、歯科医師選びが非常に重要であると言えます。

審美インプラントが必要となるのは主に前歯

審美インプラントは特に、表から見える「前歯」にとって重要になってきます。奥歯はそれほど歯茎が見えることはないので、通常は機能性を第一に考えて治療を行います。前歯の印象というのはお顔の印象、その人のイメージに直結していくものです。歯の美しさを決める一番大事な場所は前歯なのです。前歯がきれいだと、自分に自信が持て、楽しく会話できたり、大きく口を開けて笑うこともできたりするようになって、人生も楽しいものとなっていくでしょう。

前歯のインプラントというのは、手術する側にとってアクセスしやすい場所ですし、重要な血管や神経も走っていないので、奥歯よりもそういった意味では手術が楽だと思われるかもれません。でも実は、前歯というのは、美しく仕上げる点では非常に困難を極めます。

前歯の審美インプラントが難しい理由は?

■骨が薄い

前歯の埋まっている骨というのは奥歯のがっちりした骨とは違い、もともと薄いものです。それが歯を失うことをきっかけにさらに薄くなっていきます。特に歯周病で歯を失う場合においてはかなり骨が薄くなっています。そして、インプラントを埋め込んだ後に骨はさらに吸収していきます。

■歯茎が下がってしまいやすい

前歯の歯茎は下がりやすいものです。歯磨きの力が強すぎると、前歯の歯茎というのはいとも簡単に下がってしまう、ということからもそれが分かるかと思います。これは特に前歯の外側にある骨が非常に薄いため、骨が吸収しやすく、それに伴い歯茎も下がってしまうためです。インプラントをすると、骨の吸収に伴い、歯茎も下がる場合が多く見られます。インプラントの場合に歯茎が下がると、機能面では問題ないのですが、見た目が不自然になってしまいます。

■求められる審美性レベルが高い

前歯は表から見える位置だけに、奥歯と違い、より自然な見た目が要求されます。1本だけインプラントを行う場合は、隣接の歯とのバランスや歯茎の連続性などを自然にしなければなりませんし、複数連続でインプラントする場合には、骨が大幅に吸収してしまっていることが多いので、唇の張りがインプラント治療では回復しづらく、患者さんにとっては不満足に終わることもあります。また、笑うと歯茎が出るタイプの人は、よりインプラント部分が表に見えてしまうため、審美回復がシビアになってきます。

■骨や歯茎を増やす手術が必要になる

前歯のインプラント治療では、手術後に骨や歯茎が減ってしまうということ見込んで、あらかじめ骨や歯茎を増やす手術が必要になる場合が多くあり、その分難易度が高くなると言えます。しかもそれで得られた審美性を長期的に維持させる必要があります。前歯のインプラントを審美的に仕上げるには、術者の正しい知識、豊富な経験、長期的な予測能力、そして審美的なセンスが必要とされます。

前歯インプラントのトラブル

前歯のインプラントはインプラント治療の中で失敗が多い場所とよく言われます。機能回復を目的とした成功率は奥歯も前歯も変わらないのですが、前歯のインプラントの場合は機能だけでなく、見た目的なものも重要視されるために、そういった意味で「失敗」とされる場合があるからです。前歯インプラントのトラブルとしては次のようなものが挙げられます。
 

●よくある前歯インプラントのトラブル

1.隣の歯と長さが違う
前歯は骨が薄いので骨や歯茎が後退しやすく、その部分にインプラントを埋め込むと、隣の歯と比べて歯が長く見えて、バランスがおかしく見えてしまいます。また骨の形態的な理由で傾斜して埋めることになった場合も、歯が隣よりも突き出してしまう形となり、長く見えてしまうことがあります。

2.歯茎の上から被せ物のラインが見えてしまっている
前歯の骨が薄いため、インプラントを埋めた後に骨や歯茎が下がってしまうと、もともと歯茎の内部に隠れていた被せ物の下のラインが見えてきてしまいます。奥歯の場合は、このようなことが起こっても、表からは見えませんので特に問題とはなりませんが、前歯の場合には目立ってしまうことがあります。

3.土台の部分が歯茎から黒く透けて見える
インプラントを埋入した後に骨や歯茎が下がってくると、被せ物を支えているアバットメント(インプラント体と人工歯のつなぎの部分)と呼ばれる部分が歯茎から透けて見えて、歯茎が黒っぽく見えてしまいます。

4.インプラント体が露出、脱落する
インプラントが埋まっている骨が足りないと、骨の吸収によりインプラントの歯根が露出してしまったり、最悪、脱落してしまうことがあります。また、前歯の骨が薄いために、骨を増やす手術が必要になることが多く、それによって感染のリスクも高まり、脱落につながることもあります。

審美インプラントを受ける場合の注意点

前歯に審美インプラントを受けたいと考えていらっしゃる方に、ぜひ知っておいていただきたい注意点がいくつかあります。それは次のようなことです。

1.抜歯する前から考えておく

審美インプラントを行うためには、十分に骨や歯茎がある方が断然条件が良くなります。抜歯をすると骨や歯茎はどんどん吸収してなくなっていってしまいます。つまり、 抜歯をした後にブリッジにしようか、インプラントにしようか、と悠長に考えていると、その間にどんどん骨や歯茎がなくなり、審美的に治療を行うことがだんだん難しくなってしまいます。そのため、できれば、抜歯をしなければならないと決まった時点で、インプラントにするのかどうかを決めておき、インプラントをするのであれば、抜歯後に骨や歯茎がなくならないうちにインプラントを埋め込むのがより良い結果を生むことにつながります。

2.審美インプラントを多く手がけている歯科医院を選ぶ

前歯の審美インプラントは通常のインプラント治療よりも高い技術と高度な知識を必要とする治療であるため、インプラント治療を行っている歯科医院でも、審美インプラントは行っていない、というところは結構あります。そのため、事前にインターネットなどで審美インプラントを行っている歯科医院はどこなのか、自分のケースと同じような治療を数多く行っている歯科医院はあるのか、など、情報収集を念入りに行い、信頼出来る腕の確かな歯科医師にかかることが、審美インプラントを成功させる大きなカギであると言えます。

また、最近では、前歯のインプラントをより審美的に行うことのできる「プラットフォームシフティング」の機能を備えた新型のインプラントが開発されてきています。このようなインプラントシステムを積極的に取り入れている歯科医院を選ぶと良いでしょう。尚、当院では世界シェアNo.1インプラントメーカーであるノーベルバイオケアのプラットフォームシフティング機能を備えたインプラントを使用しております。

3.費用をきちんと確認しておく

インプラント治療は保険がきかないため、自費診療となります。そのため、インプラントにかかる治療費は医院によってバラツキがあります。これは都市部か地方かによっても変わりますし、使用するメーカーなどによっても変わってきます。審美インプラントを行う場合、単にインプラントを埋め込むだけでなく、骨や歯茎を増やす治療が必要になる場合が多いため、その場合は費用が別途かかってきます。つまり、前歯のインプラントは審美的に仕上げる必要性があることからも費用が高くなりやすい、ということを覚えておきましょう。

前歯のインプラント治療を考えている方は、後になって慌てないためにも、自分のケースではだいたいどのくらいの予算がトータルで必要になるのかをあらかじめ確認し、十分に検討してから決めることをおすすめします。

審美インプラントは進歩してきている

チームスタッフで対応いたします!
審美インプラントに関する研究・開発はかなり進んできており、前歯のインプラントを美しく行うテクニック、製品も次々と開発されてきて、数年前では考えられなかったほど、きれいな歯が入れられるようになってきました。ただ、残念ながらどこの歯医者でもその治療が可能というわけではありません。優れた審美インプラントを受けるためには、患者さん自身もある程度の知識を身につけ、その分野に長けている歯科医師を患者さん自身で選ぶ必要があります。当院では技術・知識ともに豊富な歯科医師が、数多くの審美インプラントを行っております。興味のある方は是非一度ご相談ください。

被せ物はジルコニアセラミックなど、審美性に優れた素材をおすすめさせて頂きます。
そのため1本あたりのインプラント費用は変わりません。但し被せ物で1本あたり2万円~10万円の素材や技工調整費用などがかかります。

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