普通インプラント
歯を失ってしまった方でも自分の歯で噛む喜びを取り戻せる―それがインプラントです。歯がない所の骨に孔を開け、そこにインプラントを埋め込みます。インプラントが自分の骨とくっつくので、まるで自分の歯のように使うことができるのです。
インプラントは、大きく分けてチタンとハイドロキシアパタイトという種類に分かれます。患者様の口腔内の状態に応じて使用するインプラントを選びます。
当院では歯周病になりにくいインプラントを応用している観点上、ハイドロキシアパタイトは使いません。
インプラントの治療期間と手術時間
通常、インプラントの治療期間は下顎は2ヶ月〜3ヶ月、上顎は4ヶ月程度になります。
また、インプラントの手術は通常、30分〜60分程度です。十分に骨の量や粘膜の厚みがあれば、大きな腫れや痛みは生じないものです。
知っておきたい!インプラントの仕組み
- インプラント本体…歯で言うと根っこの部分です。これが骨と結合します。
- 土台(アバットメント)…インプラント本体と上部構造をつなぐ役割です。
- 上部構造(被せ物)…目に見える、いわゆる「歯」の部分。審美性や機能性を考慮してさまざまな種類があります。
オッセオインテグレーションとは
インプラントで使用されているチタンが顎の骨と結合することを指します。
現在のインプラントはこの骨結合型インプラント(オッセオインテグレーション・インプラント)が使用されています。
手術はこのように行われます
カウンセリングと相談→説明と同意(インフォームド・コンセント)
インプラント治療においても、一般的な歯科治療と同様に、患者様の現状を十分に説明させて頂き、ご希望と治療費を相談の上で最善の方法を選択してゆくことになります。
安心安全な治療の提供をするために、事前のCT検査、歯周病検査、噛み合わせ、御体の状態、その他多数を検査、ヒアリングさせて頂きます。その上での治療計画、外科手術、補綴歯科治療、メインテナンス等の各ステップにおいても説明を致します。
術前検査・資料採取
診察の上、血液検査や生化学検査、感染症に関する検査を十分に行い、手術における余計なリスクをなくしていきます。
全身的なことはもちろんのこと、顎の検査や口の中の衛生状態や現在ある歯の状態、その時点でのかみ合わせ診査診断します。
基礎疾患をお持ちの場合は、主治医の先生と連携をとります。
左の写真は当院で使用してるCTです。世界最速わずか10秒で撮影。低線量で安全な最新式の機械です。
治療計画の立案と決定
採取した資料からインプラント治療の計画を立てます。
CTおよびコンピューターシミュレーションソフトなどを使用し、十分にシミュレートします。
一次手術
決定した治療計画を元に、インプラント体(人工歯根)の埋入を行います。
骨造成をしない、そして初期固定が良い場合は、インプラントの頭のキャップを粘膜の上に出します。この状態で粘膜の治癒を待ちます。
手術を1回しか行わないので一回法と呼んでいます。
簡単なケースであれば、1本15~20分程度で終わります。
二次手術(二回法)
二回法とはインプラントを埋入したあとに粘膜で覆ってしまうことをいいます。充分な治癒期間を待ってから粘膜を改装し、インプラントの上にキャップを付けます。このように簡単ではありますが、手術を2回行うので二回法と呼んでいます。
補綴歯科治療
二次手術の傷口が治って歯を作製していきます。
歯型・かみ合わせを採って完成です。
前歯の場合、形と色の評価をするので試適作業が入ります。
メインテナンスとアフターケア
最終的な補綴装置(かぶせもの)をつけた後は、口腔清掃と咬合(かみ合わせ)の管理がとても重要です。
患者様それぞれの状態に適した口腔清掃器具の使用とその使い方の説明、定期的な歯科医師によるメインテナンス必須です。
この定期的なメインテナンスによって、様々なトラブルを回避することができます。